「登録販売者試験って、都道府県ごとに合格率に開きがあるけど実際どうなの?」
「というかそもそも合格率からくるイメージと実際の難易度にも開きがあるよね…」
とまぁそんな感じで、実際に試験を受けた経験からくる感想というか独り言です。
純粋に試験の概要について知りたい方は、下記の記事をどうぞ。
登販試験の難易度ってぶっちゃけどうなの?
難しい/難しくないの判断は個人の見解にも左右されますが、実際のところ、合格率の数字で見るほど難易度は高くないと思っています。
学習内容としてはひたすらに暗記で、思考力や応用力を問われるようなものではないので、頑張って覚えさえすればたいていの人は合格できるレベルだと思います。
ただし、試験範囲も広いですし、試験概要の記事にも書いた通り、試験問題も結構ボリュームがあります。
軽い気持ちで2、3ヵ月ちょこっと勉強しただけで取るのはかなり厳しいと思います。
それほど難しくはないけど、それなりにめんどくさいです。
元々お薬に興味があったり、ドラッグストアで働きたい(もしくは働いている)方には価値のある資格ですが、なんとなく就職に便利なのかな?程度で受けるのであれば、労力の割にそこまでメリットがないかもしれません……。
数字で見ると合格率は全国平均で4割ちょっと、都道府県によっては10%台のところもあったりと結構厳しめな印象を受けます。
…が、実際には「受験申し込んだけどそこまで本気じゃない」層がかなり存在するので、真面目にやれば半数以上の人が余裕で合格できる難易度だと思います。
「とりあえず受けるだけ」の人、結構多いですよね。
私が以前勤めていたドラッグストアチェーンの場合ですが、正社員だけでなくパートも年1回以上の受験が必須となっており、特に正社員の場合は複数会場受けるように言われていました。
ちなみに受験当時、私は店舗併設の調剤薬局に事務職として配属されていましたが(医療事務とか調剤事務とか呼ばれるお仕事ですね) 、調剤のパート事務員さんも店舗スタッフ同様に登販受験が必須でした。
社員の私は店舗への異動もあり得ましたが、パートさんはお店に出ること、ほとんどないんですけどね。
言うまでもなく、受験へのモチベーションなんてほぼない方が多かったです。
その結果、「資格とか別に取らなくてもいいけど、会社に言われたから仕方なく受ける」、という人が相当数いました。
ここまで極端ではないにしろ、ドラッグストア業界では会社が登販受験を推奨するのは珍しくありません。
近年合格率が低迷気味になっているのも、単純に「とりあえず受けてみる」人が増えたことが要因のひとつだと思っています。
受験資格の撤廃で受験のハードルも下がりましたし、比較的簡単に取れて就職・転職に活かせると言われ、人気資格のひとつにもなっていますので。
(実態はそうでもないんですけれども…)
ちなみに複数県で受験できるので、何ヶ所か申し込んだけど1ヶ所目で合格点取れたからもういいや、という感じで、申し込んだけど会場に来ないパターンもよくあります。
願書の〆切から試験日まで2ヵ月かそれ以上かかり、更に合格発表まで1カ月以上待たされることも多いので、保険的に申し込むだけ申し込んでおくのはよくある事です(私もやりました)。
合格率の「地域差」って気にするべき?
あまり気にする必要ないと思います。
「受験するなら○○エリアがおすすめ!」「受かりやすい県ランキング!」みたいなサイトをちょくちょく見かけますが、正直あまりあてになりません。
確かに、私自身実際に複数県で受験しており、過去問も結構解きましたので、「ここは簡単だな」「ここのは結構難しい…」というのは実感としてありました。
しかし、今年は簡単だったから来年もそうかというと、そんな保障はどこにもありません。
2018年の試験で言うと、合格率が最低の19.5%だった福井県は、その前の2017年は37.4%でした。
ちなみに私自身はこの2017年の福井試験を受けて合格しております。
その後地元の長野でも受験し合格しましたが、体感的には福井の方がだいぶ簡単な印象を受けました。
1年でこの合格率の急降下はなかなかの数字ですね。
受験するエリアや都道府県が決まっているのなら、そのエリアの過去問などを解いてみるのは、試験傾向の把握にはある程度役立つと思われます。
ただ、「このエリアは受かりやすい!」と断言できるほどの根拠あるデータはありませんので、普通にコツコツ勉強するしかないと思います。
どうせ出題範囲は決まっていますし、学習することは変わりませんので。
試験会場、結局どこで受けるのがいい?
純粋に、自宅に近い場所か、行きやすい場所で選べば良いと思います。
いつ頃までに受かりたい!という目標があるのであれば、試験日から絞り込むのも良いでしょう。
前述の通り、都道府県によってある程度傾向の違いはあります。
ただ、問題は同じ手引きから出題されるわけですし、試験問題作成のルールもありますので、どの会場で受けてもそこまで変わらないです。
ここの合格率が高い!なんて理由でわざわざ遠方から北海道東北エリアまで行くぐらいなら、その分試験日をずらして勉強した方がよっぽど確実です。
試験日はエリアごとにばらつきがあって、早いところは8月頃、遅いところで12月頃。
だったら合格率の高そうなところを博打的に狙うよりも、試験日をずらしてその間の4か月勉強にあてた方がよほど確実ですよね。
「どこでも合格ラインを狙える」くらいの前提がなければ、結果的に時間とお金を無駄にするだけで終わる可能性が高いです。
複数受験する方へのアドバイス
複数受験する場合、移動距離や交通費がそれほど気にならないのであれば、ある程度試験日が離れた場所を選ぶのが良いと思います。
上述の通り都道府県ごとの難易度予測があてにできない以上、同時期に複数の場所で受験しても、すべり止め的な意味ではあまり効果がありません。
試験日程に幅があれば、先に受けた試験の自己採点結果が悪い場合も対策や学習の期間がもてますし、仮に先の受験で合格ラインに達した場合、本来不要な試験をまた受けるという手間もなくなります。
受験にはそのたびに受験料や交通費などがかかりますし、焦らず余裕を持ったスケジュールで取り組むのが良いと思います。
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